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「米軍帰れ!」は差別の場合、そうでない場合が存在する

   

今、ヘイトスピーチ規制法案の成立が進められていますが、「米軍帰れ!」がヘイトスピーチ・差別行為にあたるのかどうかが論点になっています。そして、自民党は「在日米軍も保護対象にする」と発表しました。

この件について色々と考えてみたんですが、「全ての人への差別行為を禁じる」ではいけなかったのでしょうか?

釈然のしない法案内容

基本的に差別は少数派や移入者に対して行われるもので、実際に差別を受けているのも日本人ではなく在日外国人であることがほとんどですから、「在日外国人に対しての差別行為を禁じる」でもある意味筋は通っています。

ただ、そこで不思議なのが「在日米軍も保護対象にする」という表現。在日外国人に在日米軍人も含まれているはずです。だから「在日米軍も保護」の表記は不要なはずです。なぜあえて表記したのか? 追米と言われる日本政府の思惑が見え隠れしていて釈然としません。

「米軍帰れ!」はヘイトスピーチ・差別発言とは限らない

「朝鮮人は帰れ」が差別で「米軍は帰れ」が差別ではないのは納得がいかない人は多いと思います。しかし、これらには明確な違いがあるんです。

多くの人が「何が差別で何が差別ではないか」を感覚的には理解していると思いますが、きちっとした線引きが分からない人は多いかと思います。しかし線引きは存在します。

差別に該当する例

まずは差別行為に当たる例から紹介します。

例えば、在日米軍によるレイプ事件が過去に何度か発生していますが、

米軍はレイプばかりするから日本から出て行け!

というのは明らかにヘイトスピーチであり差別です。

なぜなら、普通の米軍の軍人はレイプなんてしないからです。それをひとくくりにしてレイプ犯扱いするのは理不尽ですし、当事者以外はどうすることも出来ませんよね。

都道府県で例えるとより分かりやすいと思います。

例えば日本で最も殺人件数(10万人あたり)が多いのは大阪府ですが、「大阪人には人殺しばかりだから来るな!」などと言うのは、誰がどう見ても差別行為です。それと同じことなんです。

差別に該当しない例

同じ「米軍帰れ」「日本から出て行け」でも差別に当たらない例もあります。

例えば、沖縄県では米軍のヘリや戦闘機が年1回ペースで墜落しているんですよね。1959年にはジェット機が小学校に墜落し18名の児童が死亡しています。そこでこう主張します。

米軍の墜落事故で何人の命を奪ったんだ!そんな米軍は日本から出て行け!

これは米軍の軍人個人に対する発言ではなく、原因を作った組織に対する批判・非難・抗議ですから差別ではありません

米軍人は自分の意思で入隊しているわけで理不尽な批判とは言えませんし、軍の過失を非難されるのは日本的に言えば「連帯責任」です(とはいえ、個人を名指しして批判するのは過剰すぎるのでアウトですが)。

政府の差別に関するバランス感覚がおかしい

そもそも、在日外国人という「個人」と、在日米軍という「組織」を同列に扱ってしまっている時点で、政府の差別に関するバランス感覚がおかしいと思うんですよね。

「在日米軍帰れ!」と「在日アメリカ人帰れ!」では込められた意味が全く異なるわけです。

「事故ばかり起こす米軍には帰ってもらいたいけど、アメリカ人(米軍人)は良い人が多いから交流したい」という人も多いと思うんですよね。

例えるなら「在日米軍帰れ!」は「原発反対!」に近いニュアンスでほとんどの人が言ってると思うんですよね。個人を差別する意図は感じません。

だから一層「個人」と「組織」を同列に扱う政府の感覚がおかしく感じてしまうんですよね。

おわりに

最後に簡単にまとめると、直接本人には関係無く、本人にはどうにも出来ない事を、理不尽に批判・非難する事が差別行為にあたります。

生活保護の不正受給したり、違法行為を繰り返す在日外国人「個人」がバッシングされるのは自業自得であり差別ではありません。しかし、これを材料にして在日外国人を「同じ国の人間だから同罪だ」とバッシングするのは差別なのです。

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