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「能力の無い女性は専業主婦になるべき」という田母神氏の意見は女性蔑視ではないか

      2014/09/18

tamogami

先日、東京都知事に就任した舛添要一氏が「女は生理があるから本質的には政治家に向かない」、「女ごとき」といった女性蔑視ともとれる発言をしたことは有名ですが、都知事選を争い一時期は圧倒的な支持を得た田母神俊雄氏も女性蔑視発言をしたことで話題になっています。ちなみに読み方は「たぼしん」ではなく「たもがみ」です。タモさんですね。

女性の社会進出について 田母神俊雄オフィシャルブログ

要約すると「少子化を防ぐ為、有能な女性でなければいち早く結婚して専業主婦になるべき」という内容です。自己を犠牲にしてでも国に貢献したいという女性でもない限りは共感できない内容だと思います。というわけで今回はこの記事についての感想を書きます。

女性の社会進出が少子化を加速させる?

まず、田母神氏がこの記事を書いた動機であろう少子化問題についてです。

女性が仕事に生きるようになれば晩婚化が進む可能性が高くなると思う。そうなれば当然少子化も進行する

と記事中にあります。これはその通りだと思います。

海外では必ずしも女性の社会進出が少子化に繋がっているわけでは無いようですが、仕事が生き甲斐になる女性、独身で気楽に暮らしたいと思う女性が増えるでしょう。男性に頼らなくても女性が不自由なく生活できる社会ですから昔に比べ少子化が進むのは当然のことです。

国を守る為に女性の選択の自由を奪ってよいのか

田母神氏は理想の結婚観についてこう述べています。

私は多くの女性が、仕事を求め働いているのではなく、家計を助けるために働いているのではないかと思っている。だから女性が働かなくても生活が出来る国を目指すべきだと思う。男女は結婚をして一つの家庭を築き、男が外に出て働き、女は子供を生んで家庭を守る、その伝統的な考え方に立ち返るべきではないのか。もちろん能力のある女性が働くことを否定するものではない。

いわゆる昭和の結婚観です。
この点に関して田母神氏は女性蔑視しているのではないかと感じました。

「男は外で働き、女は子供を生み育てる、ただし能力のある女性は働くのもあり」という発言、これはほとんどの女性に働く能力が無い、もしくは男性より劣っているということが前提でなければできない発言です。何故なら今日の女性は男性同様の働く能力を持っています。「能力がある女性が働くことは否定しない」ということは現状と何も変わらないわけで、あえてこのような発言をする必要がないわけです。

そもそも、女性にも男性と同じように夢や目標があります。結婚して子供を生むだけが全てではありません。結婚したくない、子供が欲しくないという女性もいるでしょう。男性は職業を自由に選べるわけですから、女性にも選択の自由があって当然です。
少子化で人口が減少すれば国は衰退するとはいえ、国の為に女性の選択の自由を奪ってよい理由など一切ありません。

なお、専業主婦は立派な仕事ですからそれ自体はアリです。あくまで選択肢を第三者が制限するのはおかしいということです。むしろ、男性は「家族全員を養う」、「女性の選択肢を増やす」ぐらいの甲斐性は持つべきです(現実的に難しいケースもありますがそういう気持ちだけでも持つべきだと思います)。

女性が働き男性が家庭に入るという選択もある

今の世の中、仕事の内容によって向き不向きはありますが、男女の収入差はありません(平均年収に差があるのは女性が家庭に入ることが多い為です)。クリエイティブな仕事など女性のほうが優れているケースも多々あります。

そして、家事育児に関しても男性が不得意で女性が得意なんてことはありません。得意不得意は人それぞれなわけです。田母神氏が言うような「男が外に出て働き、女は子供を生んで家庭を守る」という決まりなど無いわけです。お互い得意分野を担当して互いに協力し合えばよいだけの話です。もちろん子供は女性にしか産めませんから、お腹の子が大きくなってきた頃には一旦仕事から離れる必要はありますけどね。

そもそも女性が専業主婦になることは少子化対策には直結しない

子持ちの主婦の発言としてよく聞くのが「主人が家事育児に協力してくれない」というものがあります。これに関しては昔のほうがその傾向が強い気がします。「家事と育児は女の仕事だ!」と言って一切手伝わないという昭和の男性というイメージがあります。

一般的に週休二日で働く人が大半ですから、専業主婦であっても週1日は男性が家事育児を引き受け女性を休ませるべきです。それが出来る夫婦が少ないから「子供欲しくない」「2人も子供いらない」となるのでは無いでしょうか。男性が育児に非協力的であれば子供が学校に行き始めるまでの数年間一切休みが無いわけですからね。

そして、保育園や託児所をどんどん増設することは少子化に繋がるという発言ですが・・・。

働く女性を支援しようと保育園や託児所をどんどん増設することは、女性に働くことを求め、逆説的であるが、少子化を進行することになるのではないかと思う。

意味が分かりません。保育園や託児所があるからこそ仕事をする女性でも子供が持てるわけですよ。全く逆です。保育園や託児所が足りないから子供を産むことを躊躇し少子化が進むわけですよ。

終わりに

昔と違って今は男女大差なく活躍できる世の中であるのにも関わらず、男女というくくりで役割を限定することは個人の意思を尊重出来ていないという事です。

10代、20代であれば大半の人は未熟です。会社の先輩に叱られながらも自らの目標に向かって頑張っている人がいるわけです。そういう人を能力が無いといって切り捨てるのでしょうか。酷な話です。

少子化対策は重要なことですが、仮にも都知事になろうとしていた人ならば、安易に女性を蔑視するような発言をすべきではありません。「批判されることを覚悟」とはいえこのような発言は避けるべきだと思います。

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