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【五輪ロゴ問題】素人に分からないデザインは意味が無い?あなたは有名なロゴを見ただけで意味が分かりますか?

      2015/11/05

佐野氏がデザインした東京五輪2020のエンブレムを見て、「素人が見て意味が伝わらないロゴ(エンブレム)には価値は無い。デザイナーの自己満足だ」と言う人がいますが、本当にそうでしょうか?

有名なロゴをいくつか紹介します。これらを見ただけで込められた意味が理解できますか?

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  • トヨタのロゴが楕円で構成されてる理由は?
  • iPhoneでお馴染みのアップルのリンゴのロゴの意味は?
  • ペプシの赤と青の球体の何なのか?
  • ヤマハのロゴに音叉が3本ある理由は?
  • マクドナルドの『M』は何故黄色なのか?
  • 日本の日の丸にはどういう意味が込められているのか?

これらを見ただけでデザインの意図を知ることはほぼ不可能です。一部を知ることは出来ても全てを知ることは出来ません。

同じく歴代の五輪エンブレムも見ただけでは込められた意図までは分かりません。詳細な説明があって始めてその意味を知ることが出来るんです。

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佐野氏デザインは1964年東京五輪エンブレムをリスペクト

東京五輪2020のエンブレムはシンプルでありながら、1964年東京五輪エンブレムをリスペクトし、デザインのベースとして使われていたり、赤い日の丸が心臓を表しているのも良い表現だと思うんですよね(デザインの考察はこちらにまとめていますので参照ください)。

あと、日の丸に黒いラインは『弔旗』に見えると言う人もいますが、黒は『力強さ』を表す色ですから、五輪のメッセージとして相応しいものだと私は思います。

ということを加味した上で見れば、東京五輪2020のエンブレムは個人的には好きなデザインですね。黒と白反転させるだけで『T』が『=』に置き換わりパラリンピックのロゴになるのは熟練されたデザイナーだからこそ出来る発想だと思いました。知れば知るほど良く思えてくるデザインです。

隠れたメッセージがあったほうが楽しい

「素人に分からないデザインはデザイナーの自己満足でしかない」

と、多くの人は言うわけですが、素人もプロも変わらないんですよね。プロであってもデザインを見ただけでは込められた意図は理解できません。歴代五輪のロゴをただ並べられ「どれが良いデザイン?」と聞かれても素人もプロも大差ない答えになります。素人はこの段階でデザインの良し悪しを決めるわけです。

対してプロは、見た目に加え、込められた意味(コンセプト)も知った上でデザインの良し悪しを判断するわけです。見た目と意味が合致していれば良いデザイン、いくら見た目が良くてもコンセプトと合致していなければ悪いデザインになります。

映画とか小説が好きな人は分かると思いますが、裏側に隠されたメッセージを考察するのが楽しかったりしますよね。デザインにも同じことが言えるという事です。

素人、プロは関係ありません。「知ろうとするかしないか」の違いです。

「素人が分からないデザインは悪いデザインだ」とレッテルを貼るのではなく、裏側に込められたメッセージを探るように心がけたほうが楽しいと思いますよ。

素人も”作法”としてデザインを学んだほうが良いかも

世の中の物事には暗黙の常識が存在します。

例えば、漫画や小説を読むためには文字が読む能力が必要です。テレビゲームで遊ぶのにもコントローラーを自由に操る技術が必要です。外食するにはテーブルマナーが必要です。

というように物事を十分に堪能する為には作法や知識が必要になんですよね。これらを疎かにしてクレーム付けるのはおかしいというのが日本の常識です。もちろん、これはデザインにも共通する事です。

あれこれクレームを付けてがんじがらめにすれば文化は廃れていきます。日本の文化を衰退させない為にも、あらゆる人が理解するように心がける事が大切だと思います。

今回の騒動の最大の被害者は佐野氏本人

今回の騒動、まったく佐野氏には非は無いと思いますが、シンプルなデザインはほぼ確実に既存のデザインと似てしまうことは避けられません(その為に商標登録があります)。そして、多くの人は似ているというだけで盗作・盗用だと認識することが今回明らかになりました。これは日本に限らず海外でも同様でしょう。

今は日本人と海外のデザイナーが騒いでいるだけですが、開幕に近づくにつれ、批判の声は世界に広がると思います。佐野氏に一切の非も責任も無くても、このまま継続させる事は国益に害すると思うんですよね。なので、当事者同士が和解するか、デザインし直すかのどちらかを選ぶ必要があるでしょう。

そもそも、今回の騒動の一番の被害者は佐野氏なんですよね。こちらの記事を読んでいただければ分かりますが、盗用でない事は明らかなんです。偶然似てしまっただけで全国から誹謗中傷されているわけです。ベルギー・リエージュ劇場のロゴのデザイナーにも著作権がありますから主張する権利はあります。しかし、偶然似てしまうことを想定し商標登録しなかったのはベルギー・リエージュ劇場ロゴのデザイナーの落ち度でもあると思うんです。

佐野氏の盗用騒動、在日疑惑についての真相解明は以下の記事にまとめています。良かったら合わせてご覧ください。

パクリは言いがかりである。東京五輪ロゴ盗作問題でデザイナー佐野研二郎氏が在日認定&誹謗中傷された件を真相究明

佐野氏の著書『今日から始める思考のダイエット』は、佐野氏の極力無駄を省いたシンプルなデザインに通じる内容となっていて高い評価を得ています。長過ぎる会議、連日の残業、片付かないデスク、要点のまとまらないロングメールに頭を抱える人は読んでみると良いかも知れません。

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