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天皇陛下の生前退位に反対するのは誰か?

      2016/12/01

先日、天皇陛下が生前退位のご意向を国民に向けて表明しました(天皇が国政に関与するのは憲法違反である為、言葉は濁されていましたが)。

世論調査を見たところ、各社でばらつきはあるものの国民の9割が生前退位に賛成という結果でした。

もちろん、私も賛成で、その理由は天皇陛下も”天皇である以前に私達と同じ人間”だからです。

私達一般人は定年を向かえれば退職し余生を家族と共に穏やかに暮らすという選択肢があるわけです。人を思いやる心があれば「天皇陛下にも余生を穏やかに過ごしてほしい」と考えるのは自然なことだと思います。そして、その結果が9割の賛成意見なのです。

そこで気になるのが1割の反対意見。
天皇陛下のお気持ちを尊重する多くの国民にとっては中々想像が付かないかも知れません。どういった想いで反対しているのでしょうか?

【追記】
生前退位について私見をまとめました。
以下の記事も宜しければご覧ください。

生前退位に反対しているのは極右と極左

生前退位に賛成するのは「天皇陛下のお気持ちを尊重」する人です。逆に、反対するのは「形式を重視」する人です。

では、「形式を重視」とはどういう事を指すのでしょうか? 形式には2通りあります。

1. 極右(日本会議)の「皇室の伝統」という形式

会員数38,000人の極右団体に「日本会議」というものがあるのをご存知でしょうか? この団体には多くの自民党議員や安倍晋三首相までもが参加しています。

その日本会議が「皇室の伝統、国体を破壊する」などと主張して、生前退位に反対しているんです。安倍首相も日本会議に参加している以上は生前退位に反対しているという事なのでしょう。

しかし、”江戸時代以前”の日本では生前退位は普通に行われていたんですよね。つまり、生前退位も日本や皇室の伝統でもあるわけです。

それなのに反対するということは、つまり、日本会議や安倍首相が目指すのは”明治時代以降の大日本帝国”の形式であるということなんです。

また以前、日テレニュースによると政府関係者が「憲法上の理由で生前退位は無理」と明かしているんですよね。

憲法解釈を変えたり、改憲を積極的に進めている政府が「生前退位は無理」と主張するのは矛盾した行為です。なぜ「生前退位」の為に改憲する姿勢を見せなかったのでしょうか?

それはやはり、政府関係者には日本会議に属する人物がそれだけ多いという事なのでしょう。

2. 極左の「憲法」という形式

極左思想の人に多いのが「憲法信者」です。

憲法9条の死守は絶対だと考える人は一般的な人でもかなり多いはずですが(なぜなら、戦後70年戦争をしない、巻き込まれなかった理由の1つに9条の存在があるからです)、「9条以外は変更しても構わない」という人が大半だと思います。

しかし、「いかなる条文も変更することは認めない」という憲法信者がいるわけです(あまり耳にはしませんが)。

憲法信者が反対する理由と思われる憲法4条にはこう書かれています。

天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

天皇陛下の表明によって、色々と国家のルールを変更することになれば、「国政に関与」したことになり憲法違反になってしまうわけですから、その前に憲法改正が必要になるわけです。しかし、憲法信者はそれを嫌うわけです。

でも、私は憲法改正は不要だと思います。

なぜなら、天皇陛下が表明されなくても国民の意志は変わらないと思うからです。例えば、天皇陛下ではなくマスコミ主導で生前退位の調査をした場合、国民は反対するでしょうか? 陛下が表明しなくても、自分の立場に置き換えて考えれば普通は賛成するはずですよね?

この場合は「天皇が国政に関与」したことにはなりません。あくまでも国民の意志で生前退位を認めたわけです。そもそも、今回の陛下の表明は憲法違反になりかねない表現は控え、判断は国民に委ねるスタンスでした。なので憲法4条には抵触しないはずです。

形式よりも天皇陛下のお気持ちを尊重すべき

日本が戦後70年間安定した国であり続けた理由は、何よりも天皇陛下のお人柄があったからこそだと思うんですよね。

「皇室の伝統」という形式はあくまでも表層部分なんです。皇室の伝統が守られたとしても、必ずしも人間的に優れた人が天皇になるとは限りません。だから、皇室の伝統よりも天皇陛下個人を尊重すべきだと思います。

また、戦後70年間の安定した日本を築き上げた理由の1つである「憲法9条」も、天皇陛下の父親である昭和天皇が敗戦を認めGHQによる憲法を受け入れた結果存在しているわけです(そもそも昭和天皇は最後まで戦争に反対していましたが、最終的には軍部(国民)の意見を尊重した結果開戦しました)。

ですから、形式よりも天皇個人の意思が尊重されるべきだと私は考えます。形式にとらわれ陛下のお気持ちを尊重出来ないのであれば、それは今の日本を否定すること意味すると思います。

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