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【安保法案】合憲派の主張が間違っている理由を簡潔に解説

      2015/07/20

ほぼ全ての憲法学者や国民が『違憲(憲法違反)』だと主張する中、安倍首相や菅官房長官および安倍政権支持派の人達が『合憲』だと主張しています。しかし、『合憲』という主張は明らかな誤りです。今回はその理由を簡潔に説明します。

合憲派の主張を簡潔にまとめると・・・

合憲派つまり「憲法違反ではない」と主張する人達はこう述べています。

国連憲章51条によって集団的自衛権を行使する権利が認められているのだから日本も当然行使できる

確かに、日本は国連加盟国ですから集団的自衛権を行使する『権利』があります。間違いありません。

これだけ見れば「合憲なのでは?」と思ってしまう人もいるはずです。しかし、『権利』という言葉の意味を考えれば合憲派の主張がおかしい事は明らかです。

合憲派は『権利』の意味を履き違えている

国連憲章によって与えられるのはあくまで集団的自衛権を行使する『権利』です。

『権利』とは何でしょうか?

『物事をするもしないも自由に決められる』ということですよね。

つまり、「権利は与えました。行使するかしないか自由です。どうするかは日本が決めてください。」ということなんです。

そして、日本は憲法によって『(武力)行使をしない』ことを選んだわけです。

というわけで合憲派の主張で『合憲』だとするには弱すぎるんですよね。合憲だと主張するならもっと説得力のある理由が必要です。

どう解釈しても『違憲』である。ルール無視は国際的信用を損なう

もし、国連憲章51条が集団的自衛権の『権利』ではなく『義務』であれば、『合憲』なり『違憲であっても従うべきだ!』という話になってもおかしくありませんが、そうではないのですから憲法が優先されるのは当然なんですよね。

そもそも『合憲』というのは本心で言っていない可能性が高いんですよね。というのも先日安倍首相が米議会演説で「安保法案を夏までには通す!」とアメリカと約束してしまったので、アメリカに良い顔をしたい安倍首相は何としてでも夏まで安保法案を成立させたいわけです。

『違憲』なら憲法改正が必要になるわけですから、長い期間を要する事になり夏に間に合わせる事は不可能です。だから、間に合わせる為に解釈を捻じ曲げ『合憲』だと言ってるわけです。

自身の得点稼ぎの為に平気で憲法解釈を捻じ曲げるわけですから(さらには言論統制の暴挙も問題になってますよね)、当然、国際的な信用を失いかねないわけです。

フランス人記者も日本政府に不信感をあらわに

こちらの記事では、合憲派の憲法学者百地氏が外国特派員協会で記者会見をした模様がまとめられていますが、このようなやり取りがされています。

フランスメディアの記者から「日本が1930年代のような侵略戦争をしないと、どうして言えるのか?」と質問されると、百地教授は「集団的自衛権を全面的に行使することが認められているフランスは侵略しないのに、日本が侵略する可能性があるというのは、明らかに日本という国に対する不信感で受け入れられない」と怒りを露わにした。

安保法制「合憲」論者・百地教授「もう侵略戦争しないのか」と外国記者に問われ激怒

当然、日本人のほとんどは安保法案を可決した所で侵略戦争を再びするなどとは思っていないでしょう。それどころか集団的自衛権での武力行使にすら否定的な人がほとんどです(限定的だから認めているわけです)。

しかし、先ほども述べたように、解釈を強引に捻じ曲げて『合憲』だと言い張る姿勢を見たら相手はどう思うでしょうか?

普通なら、物凄く『好戦的』に感じると思います。集団的自衛権が必要なら憲法改正をすれば良いのに、平然と憲法違反をするわけですから、多くの人は不信感を覚えます。それが『侵略戦争』という言葉に繋がったのでしょう。

また、先ほどの紹介した記事の中ではこんなやり取りもされています。

フランス人記者は「私たちフランス人は、フランス憲法を尊重している(から侵略はしない)」と反論した。

百地教授はそれを受けて、次のように答えた。

「はい。そこは日本人も、日本国憲法を尊重しています。全く同じです。それは偏見というものです。」

フランス人記者はこれに反論しようとしたが、司会者に「あとは会見後に個別でどうぞ」と遮られた。

正直このやり取りには不快感を感じますね。もちろん憲法学者の百地氏にです。

明らかに憲法違反の事をやろうとしているのに、「憲法を尊重しています」などと嘘を付いて、反論されそうになった途端に会見終了してるわけです。

『合憲』であることに明確な根拠があれば、逃げ出さないで相手を納得させるぐらいの力説が出来るはずなんですよね。でもそれをしない。安倍首相もただただ『合憲』と言うだけでまともな答弁をしないわけです。

冷静な人ならこの不誠実な姿勢を支持する人はいないでしょう。もし、支持しているならそれは『政策』であり『政権』ではありません。

安保法案は一政治家の得点稼ぎの為に成立させてはならない

このままでは国民が理解しないまま安保法案が成立してしまいます。

安保法案が可決すればメリットもありますが、デメリットもあります。しかも、他の法律とは異なり人の命に直接関わるものです。可能性としては戦争やテロに巻き込まれる事もあるし、数年後に徴兵制が始まることだって考えられるわけです。徴兵され海外派遣されればあなたが海外で人を殺し殺される可能性もあります(可能性は低いですが無いとは言えません)。

ですから、自身の得点稼ぎの為に無理やり憲法解釈を歪めて法案を成立させようとする安倍政権の暴走を止めなければなりません。

安保法案を成立させるにしても、それは国民一人ひとりがメリット・デメリットをきちんと把握して納得した上で成立させる事が重要です。それが民主主義なわけですからね。

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